自営業の現実。独立を考える前に知っておくべき事とは?

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はじめに。


私は自営業者です。

個人事業主とも、また、フリーランスとも呼ばれます。

会社にお勤めのサラリーマンの方等から、自由に好きな仕事が出来て羨ましいと言われることもあります。

しかし・・

私の立場からするとサラリーマンの方々の方が羨ましく思う部分もあります。

そこで・・

私から見たサラリーマンの羨ましく思う所と自営業の現実を記事にします。

自営業者の貰える年金は雀の涙。


自営業者の支払う年金は厚生年金ではなく国民年金と呼ばれる年金です。

毎月、支払う国民年金の保険料は毎年のように上がっており・・

平成29年は16490円。

この金額は収入の高い低いには関係なく、自営業者なら同じ金額です。

一方・・

サラリーマンが加入する年金は厚生年金と呼ばれ、毎月の給料から引かれています。

厚生年金は収入によって、金額が変動します。

こちらの金額の計算方法は大変に複雑で私にも、わからないのですが・・

月給30万円のサラリーマンだと・・

毎月の厚生年金の保険料は、

約55000円だそうです。

高い!

と、思うでしょうか・・

いや、しかし・・

そのうちの半分の額は会社が負担をしてくれているのです。

つまり・・

月給30万円のサラリーマンの給料から引かれている厚生年金保険料の負担額は・・

27000円~28000円くらいということです。

それでも・・

国民年金の保険料の方が安いではないか!

と、思われるでしょうが・・

いやいや・・

厚生年金の方が、ずっと良いのです。

なぜならば・・

将来、貰える年金の受取額が全然、違うからです。

国民年金の受取額は平成29年の平均額で・・

月額、55244円。

40年間満額納めた人でも・・

月額、64941円です。

この金額では、とても老後は年金だけで生活なんて出来ません。

一方・・

厚生年金の平成29年の平均受取額は・・

月額、147872円です。

およそ、3倍の違いです。

つまり・・

サラリーマンは厚生年金の毎月の保険料の額を会社が半分負担してくれる上に、
将来、貰える金額が自営業者よりも約3倍も多いのです。

家庭を持つ自営業者の健康保険料は高い。


自営業者の健康保険は国民健康保険に加入します。

国民健康保険は年齢や収入、また、地域によって金額が変わります。

一方・・

サラリーマンは社会保険に加入します。

社会保険も年齢や収入で金額が変わります。

健康保険において、自営業者とサラリーマンの大きな違いは、

国民健康保険は全額自己負担ですが・・

社会保険は厚生年金と同じく会社が半分負担してくれます。

さらに・・

扶養している家族の分の金額も会社が半分負担してくれるのです。

ですので・・

社会保険は扶養する家族が多いほどお得と言えるでしょう。

つまり・・

扶養する家族が多いほど、国民健康保険と社会保険の金額の差は大きくなります。

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自営業に退職金は無い。


サラリーマンには退職金がありますが・・

自営業者に退職金はありません。

何らかの都合で失業してしまった際には、貯金がなければ、生活に困りますし・・

老後の不安はサラリーマンより、はるかに上回るのです。

自営業の労働環境はブラック。


自営業に労働基準法は無い。

自営業者は好きな時間に働いて、好きな時間に休める。

という、イメージを持たれがちですが・・

いやいや・・

現実はそうではありません。

好きな時間に働いて、好きな時間に休んでなんていたら自営業なんて、やっていけません。

サラリーマンは決まった時間に、決まった仕事を会社から与えられますが・・

自営業は仕事を自分で探し、自分で作らないといけません。

その仕事は、いつどのタイミングで舞い込んで来るのかは、わかりません。

クライアント、お客様の都合次第です。

ですので・・

決まった時間に自由に仕事が出来るわけではありません。

私は忙しい時期は深夜まで仕事をして、3時間ほどの睡眠で朝から仕事に出かける事もあります。

これがサラリーマンならば、完全にブラックです。

さらに・・

自営業に有給休暇は無い。

サラリーマンは有給休暇を取得すれば、その日は働かずに出勤したのと同様の収入を得られるのです。

しかし・・

自営業者は休んだら、自分の代わりに働いてくれる人がいない場合、その日の収入はありません。

さらに・・

私みたいに、お店を経営している場合は休んでも、その日の家賃や光熱費等は発生します。

そういう意味では、休んだら休んだだけ赤字になってしまいます。

それでも自営業者は幸せ?


それでも、なぜ、自営業を選ぶのか?

それは、好きな仕事が出来るからです。

サラリーマンは会社から仕事を与えられますが、自分で自由に仕事が選べるわけではないでしょう。

時には、やりたくない仕事をやらなければいけない事もあるのです。

自営業者は自分で仕事を作るのですから、自分で仕事を選ぶ事が出来ます。

やりたくない仕事はやらなくても良いのです。

ただし・・

それは、仕事が軌道に乗っていればの話ではありますが。

私は自営業という仕事のスタイルを選んで幸せです。

まとめ。


・自営業者は年金の保険料が高く、将来、受け取る年金額も少ない。

・自営業者の国民健康保険は扶養する家族が多いほど、サラリーマンの社会保険よりも高くなる。

・自営業に退職金は無い。

・それでも、自営業は好きな仕事が出来るという魅力がある。

関連記事として以前に・・

フリーランス(個人事業主)は幸せなのか?

という記事を書いています。

宜しければ、そちらも合わせて読んでみてください。

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*画像「Pixabay」より

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