マジックとジャグリングの違いを本当に理解していますか?

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はじめに。


マジックとジャグリングは、まるで親戚関係のようです。

マジシャンが時々、ジャグリングを練習したり・・

ジャグラーが時々、マジックを練習したり・・

どちらも両立させている、パフォーマーもいます。

しかし、

マジックとジャグリングは別物です。

マジックとは?ジャグリングとは?


マジックは・・

カードやコイン、鳩やステッキ等、時にはイリュージョンと呼ばれる大掛かりな道具を使って、

不思議な現象を見せるパフォーマンス。

ジャグリングは・・

ボール(お手玉的な)やディアボロ(中国ゴマ)等を使って・・

神業のようなテクニックを見せるパフォーマンスです。

つまり・・

まったくの別物です。

しかし・・

ここ数年、その中間に存在しているような、パフォーマンスが注目されています。

それは・・

「コンタクトジャグリング」

と呼ばれるパフォーマンスです。

コンタクトジャグリングとは?


水晶玉のような、透明のクリスタルボールを使って、アイソレーションと呼ばれるテクニックを使い・・

まるで・・

ボールが空中に浮いているかのように見せるパフォーマンスです。

熟練されたパフォーマーが演じれば、とても幻想的で見応えがあります。

私はコンタクトジャグリングを十八番にしているパフォーマーの演技を見て、涙を流して感動している観客を目にした事があります。

それだけ、素晴らしいパフォーマーが演じれば、素晴らしい演技になる、魅力なパフォーマンスなのです。

コンタクトジャグリングはマジシャンの間でも注目されていて、腕前は様々ですが、沢山のマジシャンが練習して演じています。

ちなみに・・

私も、かじる程度ですが練習して、たまに披露することもあります。

もちろん、沢山のジャグラーも演じていますが・・

沢山のマジシャンも演じている。

観客もマジックを見るような目線で見る方が多いです。

「すごーい!」

「何でー!?」

「不思議ぃー!」

時には・・

「タネがわからなーい!」

なんて、声も(笑)

もちろん、コンタクトジャグリングはジャグリングなのですから、本当にタネも仕掛けもありません。

なので、「タネがわからない」のは当たり前なのです(笑)

宙に浮いているように見えるのは、アイソレーションと呼ばれるテクニックによって生まれる錯覚です。

しかし・・

世間で「マジックのようなもの」的な感じで認知されている部分がありますので・・

マジシャンの間でも、マジックの一演目のような扱いになっている部分があります。

しかし・・

コンタクトジャグリングは観客目線ではなく、演じるパフォーマー側から分析しても、やはり、ジャグリングです。

それは・・

基本となるテクニックに必要なものが、マジックとは全く別物だからです。

つまり・・

観客への見せ方が明らかにマジックではなく、ジャグリングの見せ方なのです。


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マジックとジャグリングの本当の違いとは?


マジックの基本で必修なテクニックがあります。

それは・・

「ミスディレクション」

です。

ミスディレクションを必要としないマジックは、まず、存在しません。

ミスディレクションは「マジックの命」と言っても過言ではないでしょう。

しかし・・

コンタクトジャグリングはミスディレクションを必要としません。

必要なのは、アイソレーションのテクニックに始まり、クリスタルボールを使って、観客の目を魅了する熟練のテクニックです。

つまり・・

マジックの技法は「見せないテクニック」。

ジャグリングの技は「見せるテクニック」。

コンタクトジャグリングは明らかに後者に値するパフォーマンスです。

マジックとジャグリングの練習方法の違い。


マジックは見せないテクニック。

ジャグリングは見せるテクニック。

当然と言えば当然でしょう。

「そんな事、わかっているよ!」

と、思う方も多いでしょうが・・

本当に、わかっていますか?

まず・・

両者は練習の仕方も、まったく違ってきます

ジャグリングのテクニックは一人で練習しても、ある程度は身に付きます。

しかし・・

マジックのテクニックでは、

特にミスディレクションは一人での練習では身に付きません。

それは・・

観客目線で見てくれる人がいなければ、出来ているかどうかの確認が出来ないからです。

一人で練習しても、自分の目で確認出来るのは自分の手だけです。

ミスディレクションを成立させるには、手や指先のテクニックだけでは成立させる事は出来ません。

表情や目線、

話し方、

体の姿勢や動かし方、

等・・

ミスディレクションは全身を使わなければ成立しないテクニックです。

それは、ステージマジックだけではなく、もちろんクロースアップも同じです。

そこを理解していなければ・・

「ミスディレクションが出来ているつもり。」

の可能性があります。

もし・・

一人で練習するのであれば、動画撮影をして、後で観客目線で確認する必要があるでしょう。

鏡を見ながら、練習する方も多いですが、それでは体の動きは確認出来ても目線の確認が出来ません。

ミスディレクションは「自然」でなければいけません。

カードやコインを隠すのも、ただ「観客から見えなければ良い」と言うわけでは決してありません。

見えなくても自然でないのであれば、ミスディレクションは成立していないのです。

すなわち、それは・・

「失敗」

です。

見えないだけでなく、自然でなければいけないということは・・

感じさせてはいけないのです。

マジックとジャグリングの見せ方の違い。


ジャグラーは同じジャグリングを演じても・・

熟練されたジャグラーほど、観客に息を飲むような緊張感や達成感を感じさせてくれます。

一方、

マジシャンは同じマジックを演じても・・

熟練されたマジシャンほど、観客に裏にある技法の存在を感じさせません。

まるで現象は本物の魔法のように自然です。

つまり・・

ジャグリングの技は観客に見せるだけでなく、感じさせるべき。

そして・・

マジックの技法はミスディレクションを使って、見せないだけでなく、感じさせてもいけない。

という事です。

そう言う意味では、まさに・・

両者正反対の異なるパフォーマンスです。

ミスディレクションはマジックの命。

命がないマジックならば・・

その、マジックは死んでいます。

最後に。


今回の記事は全て「テクニック」の部分にだけについて書いた記事です。

マジックとジャグリング、両者とも、さらに必要な「プレゼンテーション」等については当てはまりませんので、ご理解ください。


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