ボランティアとは「やりがい搾取」

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はじめに。


マジシャンのギャラは一般的には、あまり知られていないでしょう。

お金の話は少し「いやらしい」かもしれませんが・・

私の知っている限りで軽く説明しますと・・

テレビでよく見る国民的に有名なマジシャンならば・・
ギャラ100万円以上。

テレビでたまに見るマジシャンならば・・
ギャラ50万円前後。

無名なマジシャンならば・・
それ以下。

地方の場末のマジシャンならば・・
さらに、それ以下・・

ざっくりですが、そんなところが相場だそうです。

あくまで目安ですので、各マジシャンで例外もあるでしょうから、そこは、ご了承ください。

ちなみに・・

私のギャラは、もちろん底辺です(笑)

さらに・・

私のような無名のマジシャンには専属のマネージャーはいません。

マネイジメントも自分で自ら行います。

もちろん、ギャラの交渉も。

パフォーマーに対するボランティア出演の依頼について。


マジシャンに限らず、パフォーマーにとって、かなり悩みの種になる出演依頼があります。

それは・・

「ボランティア出演」

です。

私は最近、あまり「ボランティア出演」の問い合わせはなくなりましたが・・

以前は、よく電話でかかってくる時期もありました。

多いのは介護施設や障碍者施設。あと、病院など。

「子供やお年寄りを喜ばせたいので、ボランティアをしてもらえませんか?」

と・・

社会貢献としての依頼。

正直言いましてね・・

断りたいけど、断りずらいのです。

もちろん・・

ボランティアは決して悪い事ではありません。

ただし・・

私も社会貢献をしたくないわけではありませんが、

仕事である以上はビジネスです。

無償で仕事を提供するとなると・・

もし、それが増えてしまうと、ビジネスが成り立たなくなります。

しかし・・

「ボランティア」という言葉が厄介なのです。

「無償で出演してもらえませんか?」

ならば、断りやすいのですが・・

「ボランティア」という言葉が、まるで断るのが悪い事のように思わせてしまうのです。

私が、こんなブログで言っても、どうしようもないかもしれませんが・・

「ボランティア」という言葉を簡単に使わないでください。

もちろん・・

本当にボランティア精神を持って、社会貢献活動をしている方々は素晴らしいと思います。

ただし・・

パフォーマーにボランティアの出演依頼をしてくる方自身は、ボランティア活動をしている方なのでしょうか?

介護施設や病院などで、お給料をもらって仕事をしている方ではないのでしょうか?

ボランティア精神のない人が、パフォーマーにボランティア出演を依頼しても、それは、パフォーマーの心に響かないと思います。

30分程度のショーでもマジシャンにとっては前日からの準備や打ち合わせなどを含めたら、半日を費やす仕事になります。

「簡単なものでいいから。」

と、依頼してくる方もいますが・・

プロであれば無償でも、手抜きの仕事なんてしたくありません。

その言葉はプロの仕事を軽く見ていることになります。

パフォーマーが無償のボランティア出演を受けるとそ、その日に他にギャラの発生する仕事の依頼が入っても断らなくてはいけなくなります。

さらに・・

交通費やアシスタントなどに払うギャラなど、現場でも多少の経費はかかるのです。

つまり・・

パフォーマーがボランティア出演をするには、それなりの覚悟が必要なのです。

ですので・・

ボランティア出演を依頼してくる側も、それなりの覚悟を持って依頼しているのか?

そのイベントは、その覚悟を必要とする価値のあるイベントなのか?

そこが大切です。

無償で出演してくれる人ならば誰でもいい。

というようなイベントならば、真剣にパフォーマーをしている人は出演したくないでしょう。

私自身も、決してお金の為だけにマジックをしているわけではありません。

もちろん、生活の為にお金は必要です。

ただし・・

こんな場末のマジシャンでも、少しでもマジックを好きになる人が増えてマジックの文化が向上すればという思いで取り組んでいるものがあります。

そういった、魅力を感じるイベントであれば無償でも喜んで協力したいと思います。


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やりがい搾取とは?


さて、去年あたりから・・

「やりがい搾取」

という言葉が流行語です。

やりがい搾取とは簡単に言えば・・

経営者が労働者に金銭でなく「やりがい」を強く意識させて、まるで洗脳のような状態にして、安い賃金で働かせる事だそうです。

まさに・・

「ボランティア」が当てはまりませんでしょうか?

しかし・・

先ほども言ったように決して・・

ボランティアは悪い事ではありません。

また、私は・・

「やりがい搾取」的なものも一概に悪い事ではないと思います。

私は高校野球が大好きです。

最近は忙しくて、じっくりと観戦できる暇は、なかなかありませんが・・

それでも、地元の予選試合から新聞などでチェックしますし、甲子園で地元の高校が試合をする時は必ずテレビで観戦します。

プロ野球とは違った、一試合のかける全力勝負のドラマが高校野球の醍醐味です。

ところで・・

高校野球は特殊な組織で成り立っています。

高校野球の目的は・・

高野連と出場している各高校にとっては「教育」です。

しかし・・

スポンサーである新聞社やテレビ局にとっては「興行」です。

一種のビジネスでしょう。

試合観戦のチケットが販売され、

甲子園では高校生の大会なのにスタンドで普通に生ビールを売っているそうです。

もはや・・

高校野球は立派なエンターティメントでしょう。

時にプロ野球選手を超えるほどのスター選手も現れますし、優勝校の知名度は一気に上がります。

ところが・・

肝心の選手たちは高校生であり部活動なのですから、たとえ優勝をしたとしても・・

ギャラ、金銭などは一切受け取ることはないでしょう。

あくまで、教育の一環として野球をさせてもらっている立場なのですから。

何でもかんでも・・

「やりがい搾取」で全てダメって言うのなら・・

高校野球はどうなるんですか?

高校球児は、無償ですが甲子園出場を目標に真剣に野球をしています。

そして・・

そこには将来、プロ野球選手になるという夢があったり、そうでなくても、結果を残せば社会人野球や大学へのスポーツ推薦というメリットがあるでしょう。

つまり・・

たとえ、金銭の発生しない「やりがい」だけでも甲子園のような夢や目標が明確にあることであれば良いのです。

ただし、それが・・

ただ、労働者をこき使いたいと騙している悪質な「やりがい搾取」は、もちろんダメでしょう。

ボランティアについての問題も同じことだと思います。

最後に。


プロよりも大学生のサークルのような、学生のパフォーマーならば気軽に無償での出演依頼をしても構わないような風潮がありますが・・

それは、間違いです。

大学生は車を持っていない子が多いです。

出演の際には道具の運搬などにレンタカーなどが必要になる場合があります。

さらに・・

社会人よりも金銭的な余裕がありません。

学生でも出来る限り、交通費と食事代くらいの必要経費以上は、依頼する側が負担をしてあげるようにお願いしたいです。


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*画像「Pixabay」より

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